信州の軟水はコーヒーに最適?水の硬度がコーヒーの味に与える影響を解説
目次
コーヒーの成分の約98%は「水」です。つまり、使う水の質がコーヒーの味を大きく左右するということ。
日本は世界的に見ても軟水の国ですが、その中でも信州(長野県)の水はコーヒーの抽出に特に適した水質を持っています。この記事では、水の硬度がコーヒーに与える影響と、信州の水の特徴について解説します。
水の硬度とは
水の硬度とは、水に含まれるカルシウムとマグネシウムの量を数値化したものです。一般的に以下のように分類されます。
| 分類 | 硬度(mg/L) |
|---|---|
| 軟水 | 0〜60 |
| 中程度の硬水 | 61〜120 |
| 硬水 | 121〜180 |
| 非常に硬い水 | 181以上 |
日本の水道水は全国平均で約50mg/L前後の軟水です。一方、ヨーロッパの多くの地域では硬度が200〜300mg/Lを超えることも珍しくありません。
軟水と硬水でコーヒーの味はどう変わるか
軟水で淹れたコーヒーの特徴
- 酸味が活きる — 軟水はミネラル分が少ないため、コーヒー本来の酸味がクリアに引き出される
- 甘みを感じやすい — 余計なミネラル味がないため、コーヒー豆が持つ甘みや繊細なフレーバーが感じやすくなる
- すっきりとした口当たり — 雑味が少なく、クリーンな後味
- 豆の個性が出やすい — 産地ごとの味わいの違いを楽しみやすい
硬水で淹れたコーヒーの特徴
- 苦味が強まる — カルシウムやマグネシウムが抽出に影響し、苦味成分が出やすくなる
- 重い口当たり — ミネラル分による独特の重さや渋みを感じることがある
- 酸味が抑えられる — 酸味がマスキングされ、フラットな味わいになりがち
- 豆の個性がぼやける — 繊細なフレーバーが感じにくくなる
コーヒーに最適な水の条件
Specialty Coffee Association(SCA)が推奨するコーヒー抽出に適した水の基準は以下のとおりです。
- 硬度: 50〜175mg/L(理想は約68mg/L)
- pH: 6.5〜7.5(中性付近)
- 塩素: 0mg/L(できるだけ含まない)
- 総溶解固形分(TDS): 75〜250mg/L
つまり、適度なミネラルを含む軟水〜中軟水がコーヒーに最適ということになります。
信州の水がコーヒーに適している理由
長野県の水道水は、北アルプスや八ヶ岳、浅間山など標高の高い山々を水源としています。花崗岩や火山岩の地層を通る過程で適度にろ過され、以下のような特徴を持ちます。
- 硬度30〜60mg/L程度 — SCA推奨範囲内の軟水
- pH 7前後 — 中性で安定
- 塩素濃度が低い — 水源の水質が良いため、塩素処理が最小限
- 雑味が少ない — クリーンで透明感のある水質
この水質は、まさにSCAが推奨するコーヒー抽出の理想に近い条件を備えています。信州珈琲が長野県を拠点にしているのは、こうした水の恩恵も理由の一つです。
自宅の水をコーヒー向きにするには
お住まいの地域の水がコーヒーに適していない場合でも、工夫次第で改善できます。
軟水地域の場合(日本のほとんどの地域)
日本の水道水は元々軟水なので、基本的にコーヒーに向いています。ただし、塩素(カルキ)を除去するとさらに味が良くなります。
- 浄水器を使う — 蛇口取り付け型やポット型浄水器でOK
- 汲み置き — 水道水をピッチャーに入れて一晩置くとカルキが飛ぶ(ただし衛生面に注意)
- 沸騰させる — 5分ほど沸騰させると塩素が抜ける
硬水地域の場合
- 軟水のミネラルウォーターを使う — 日本の天然水ブランドはほとんど軟水
- 浄水器にイオン交換フィルターを使う — ミネラルを除去して軟水に近づける
ミネラルウォーターの硬度比較
市販されているミネラルウォーターの硬度を参考に、コーヒーに使いやすい水を選びましょう。
| 銘柄 | 硬度(mg/L) | コーヒー向き |
|---|---|---|
| 南アルプスの天然水 | 約30 | ◎ |
| いろはす | 約27〜70 | ◎ |
| ボルヴィック | 約60 | ◎ |
| 六甲のおいしい水 | 約84 | ○ |
| エビアン | 約304 | △ |
| コントレックス | 約1,468 | × |
硬度60前後のものがコーヒーには特に適しています。
信州の水で焙煎したコーヒーを
信州珈琲では、焙煎後のカッピング(味の確認・調整)にも信州の軟水を使用しています。豆の持つ繊細な風味を正確に評価し、焙煎度を決定するためには、クリアな水が不可欠だからです。
信州の澄んだ水で味わいを確認しながら焙煎したコーヒーを、ぜひご自宅で楽しんでみてください。
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まとめ
- コーヒーの約98%は水。水質が味を大きく左右する
- 軟水はコーヒーの酸味と甘みを活かし、クリーンな味わいに
- 硬水は苦味が強まり、繊細なフレーバーがぼやけやすい
- SCA推奨は硬度50〜175mg/L(理想は約68mg/L)の軟水〜中軟水
- 日本の水道水は元々コーヒー向き。塩素を除去するとさらに良い
- 信州の水は硬度30〜60mg/Lの理想的な軟水
毎日のコーヒーをもう一段おいしくしたいなら、まずは「水」を見直してみてください。同じ豆でも、水を変えるだけで驚くほど味が変わることがあります。